-スポーツ基本法(案)・「スポーツ立国」論を斬る-
昨年の総選挙前までは共産党を除く超党派によって「スポーツ基本法(案)」が準備され国会に提出されるかに見えたが、結果的には自民・公明両党を中心と した「スポーツ基本法案」として国会に提案された。しかし超党派のスポーツ振興議員連盟も政治的かけひきに煩わされ、提案されたままで時間切れとなり、そ のまま廃案になった。
今回また準備・提案される予定の「スポーツ基本法案」は自民・公明党を中心に超党派で法案提出されるところまでに来ている。民主党は新たにスポーツ議員連盟を立ち上げ、次の国会で法案を提出する予定である。
このように各党が競って「スポーツ基本法(案)」を提出準備している雰囲気は一見わが国のスポーツ政策を推進する上で有利なように見えるが、果たしてそう か?今回の研究会ではこれまでのスポーツ政策(とりわけスポーツ振興法もふくめて)の流れを整理し、とくに何が問題か、今日のスポーツ情勢に見合ったス ポーツ基本法の要件とは何かを明らかにしながら今後の展開を予測しつつ、学会としての取り組むべき課題などを提示したい。